2024/05/16
~昭和31年千里山団地から始まり、分譲は40年代から~
そもそも団地とは何なのか?といったご質問にお答えし、本日は団地の沿革を簡単にご説明しようと思います。
【団地の起源】
団地は、日本で初めて導入された集合住宅です。第二次世界大戦が始まる前までは、数軒で構成された小さな集合団地や家で生活をする人がほとんどで、巨大なアパートや集合住宅は日本に存在しませんでした。
【戦後の団地】
戦後、日本は住宅が圧倒的に不足していました。戦争により都市住宅の44%が倒壊し、日本政府は経済を立て直すため、早急に見返りが見込める産業に大きな投資を行いました。その結果、都心部に仕事が大きく集中し、東京などの大都会に職を求める人々が集中するようになりました。こうして都心で生活する人の数が急速に増加したため、多くの住宅を確保する事が急務となりました。
【日本住宅公団の設立】
敗戦から1950年代にかけて、都心の人口の数は大きく増加しました。そこで、日本政府は多くの住宅を開発せざるを得なくなり、住宅不足を解消するため、1955年に日本住宅公団を設立しました。都心の急速な人口の増加に対応できる住まいとして、団地が採用される事となったのです。
【団地の特徴】
団地を作るにあたって、ソビエト連邦のフルシチョフカ(ソビエト連邦の仮設住宅として使われていた安価な集合住宅)が参考にされました。団地外観はフルシチョフに似ていますが、内装は台所、浴室、多目的で使える和室など、日本人の生活文化に合わせた仕様で作られました。